天帝のはしたなき果実

天帝のはしたなき果実 (講談社ノベルス)

天帝のはしたなき果実 (講談社ノベルス)


いつか見た死体いつか推理した謎いつか無くした檸檬に差し出された梨。そういえばなぜまたこう密閉教室って本が好きかって俺が読んだのは完全版であったので最後に作者本人による解説めいたものがついていていや実はこの本はこういうものなんですよっていうネタバレが壮絶にとんでもないものでこの作者すっげえええええと呆然絶句。過去いっちばん恥ずかしかったことをエンドレスにゴールドエクスペリエンスレクイエムみたいな所業、ようやったなあすげえなあというか古野まほろのインタビューというか「あの本↑の想定読者はほとんどもう自分ともう一人だけ」みたいなの読んでこう、こう。こう、頑張って、なにかなにかしら頑張って上手く行ったことも行かなかった事もあってでも頑張った末にここにいて、そこにいて、好きな女の子はそれを全部知っていて理解してくれていてよしよしと抱きしめてもらって泣く。泣いたら抱きしめてくれる女の子は全部理解してくれている女の子は高校の制服を着ている。この子がいなくなったら主人公再起不能ではないか供物にならないで欲しいなって思いながら読んでた女の子は最後まで生き残って、良かったなあ主人公、と思って、最初に戻って、文子さんのお母さんから手紙が来るところとか読んで、最後の最後のあれはなんだろうユーラシア大陸ぶっちぎる列車なのか、読んで。なんかねー。あえてラスボスと書きますが、「自分の能力が通用しない人しか好きになれなかった」ラスボスってのもそうでしたが、なんだ、こう、好きな人には好きと言おう。振り向いてもらえるように頑張ろう。その為には証拠品だって。どんだけ悲しい物語だって好きな人の為に頑張るなら俺は許容するし支持するしなによりも大好きなのでこの本だって大好きっす。泣くよ。あれだけの経験を経て檸檬の冒頭好きな子に言われてみろって。主人公じゃなくても泣く。俺も泣く。絶対泣く。
しかし。
これのどこがSFなんだろう。覚悟して読んでたのにさっぱり分からなかった。
ガジェット?
空想科学?
機神兵団みたいな意味で、なのか。