白の断章 (講談社BOX)

白の断章 (講談社BOX)


後半怒涛のFK決闘シーンで主人公ヒロインのことほっとんど頭から消えるんですが読みながらなんだよもうちょっと思い出したれや、と思って読んでましたが読み終えて20時間弱経って今、あれはまああんなもんかもなあとも思う。ヒロインだって修羅雪姫やってる最中はあんなもんでしょう。んで、今、この小説でどこがいっちばん良かったかて思い返すとヒロインが主人公にスタンガン渡すとこ、そんでしばらくして(理由はあるんですが)主人公がスタンガン投げ捨ててそれ見て「あー!」と叫んで拾いに行くところ。だってとてつもない乙女心ってか恋心かなんだ、ですよスタンガン譲渡。捨てられたら怒るわそりゃ。おいって感じ。分かれって感じ。殴ります。さらにその後髪切って言われるまで伝わって無かったっていうか伝わらなかったんか最後まで、そんで行為後に気付いてしまった7年後の主人公あそこまでゾンビか。ヒロイン正直にずっと言ってましたけどね。気付け主人公。気付いた上でやったのかと思ったけど違うっぽいしなあ。まあ。主人公サンドイッチゾンビ化は誰が悪いってわけでもなく、ていうかいいんですがそこは別に、いいよねこの話と思うのも、なんでしょう、例えるなら主人公はアフリカの紛争地域にいるNPO、ヒロインそこに来るCIAって感じでしょうか。こう、映画みたいに、所属組織は違うし目的も違うけどって感じでとてもいいそこがいいCIAはCIAなのでNPOのこと知ってたりして当然みたいな。いやあそういうの好き。あー、アフリカにCIAで思い出したけどヒロインも以下すげえネタバレでしょうかいやどうなんだ、まあ、シュピーゲルシリーズにおける身代わりみたいに消えた訳じゃないいや違う違う消えてないなんか漢詩っぽいの言えてたし、とにかく、思い出してあげたらいいなあと思う。とっくに思い出してるのかもしれないけど。思い出したら主人公ゾンビじゃなくなるかと言われたらどうかとも思うが。んで、この場合思い出すって言葉が正しいのかどうか。ゾンビ主人公にサンドイッチされた7年前のヒロインはアルジャーノンというよりシュピーゲルシリーズのズュンデンボックに近いような印象、あー。そう信じれば思い出を記憶を所持する部分をそれを思った記憶した人格を物理的にぶっ飛ばせるって考えついた作者、そしてその方法を実際にこうスタンガン持ってこめかみに押し付けて涙を流し実行する痩せた髪長い美人女子高生って映像蝶のアザって思いついた作者さん最高だ。あと上にも書いたけど、高校生だから、とは言うまい私だけか。自分にとって超大事な場面ではあんまり他の人のこと考えないって書ききったとこも最高だ。その意味で主人公ゾンビはしょうがないとも言えるけど不抜けとも言えるけど憎めないこれはでかい。私の高評価においてでかい。そうそうヒロインユリアちゃん主人公にスタンガン渡したって書いたじゃん。その前に2つあった目的のうち1つを遂げたあと自動的に遂げられるかなあと(多分)思ってたもう1つをそうかそうかと改めて遂げよう思って実行して失敗して失敗して絶望(多分)してなんで失敗したのか気付いてしまってってか再確認なのか、そんで主人公にスタンガン渡すんだね。だよ!そう思うよ!乙女心恋心、ていうかもう覚悟だ。どんだけの理解葛藤理解そして覚悟か忘れたいことあったら使ってとか言うんですがそれってあの場合ねー。この覚悟に匹敵する分量として主人公のあんだけ長大なFK決闘があったんだと長え長えなげー!と読んでたあれはそうだったんだと今にして思う。多分そう。いやそう絶対そうそうだってー。並び立つなら同じくらい苦しめ、いや同じ、てか別種の苦しみがヒロインを安心させたのか。この文章の冒頭FK場面全然ヒロイン省みられないと書いたけど、それでもそこにいるんだよね。それは多分、多分ばっかだけど、バランス、作者が、いやヒロインが意図的にあそこにいたんだね。なんつうか、もう、何を思うかと全く提示されないヒロイン目線ですよもう。その目線で思うにはっきり書いてないけど最初の出会いの場面がそこである理由ってそうでしょう?いやこれはバランスってかもうその。えー。これ百合亜視点で読みたいっす。超重苦しい話になると思うけどスタンガン渡す場面とんでもなく凄い場面になると思うFK決闘場面30分の1くらい短くなると思うその分ラブホ場面が30倍になると思う千司が行動は謎のヘタレ男になると思うそれでもそれ読みたいです私はシュピーゲルシリーズがめっちゃ好きですが多分あんな感じになるのではうおおそれすげえ読みたい。最後にこの本なんで大賞取ったかって熱いからでその上でボーイはガールにミーツするけど近づくけど一緒になれんけどそれでも近づくから他人だから、だと思った。読んだことある講談社で例えるなら密閉教室完全版に天帝のはしたなき果実だ。んで百合亜ちゃんが突出して辛いのは独特なのは大賞なのはまあ、あー誰とは言わないけど一緒になっちまうから。だと思った。おお長い。素晴らしい。でも私が好きなのってこういうんだな。分かり合えない、それでも分かろう思う。いや違う。相手が完全に分かってるかどうかの確認なんかとれない、それでも信頼する、それでも託す。分かろうとする。普遍的?それでもさ。樹上のゆりかごとかめっちゃ好きだもんな。あー青春学園ミステリ?最高っす。大好きですよ。