『告白』
ものすっげー面白かった。
あと2章(というのか)の修哉のかっこよさにたまげた。2章以降の修哉凄いそして上手い。てかみんな上手い。上手く撮られてるのか。いや多分そう。ホラー映画で鍛えてた頃の堀北真希な感じの委員長の女の子とか多分あんま上手くないと思うんだけど上手く見えた。それはもう完璧に監督が凄い。物語を自分色に染めた上でそのまんまやるということ、登場する俳優を全員限界までかっこよく撮ること、という2点思いついたけどこの2点完璧だろうこの映画。岡田将生て人の演技初めて見たけどすんげー良かったなんだったか忘れたけど初めて窪塚洋介見たときのこと思い出した。新井浩文父と本職はダンサーだという工学母のアンサンブルのあまりの美しさに参った。ダンサー母が修哉引っ叩こうとして後ろから新井浩文がその手を掴むとこだけどあれ超美しい。というか、エンドロールで新井浩文の文字を見てまじでどこ出てたの!と調べてあれだと知りああーと。あれかと。小さなブラウン管テレビで見たというのもありあと俺のせいもあり木村佳乃が出てたこともエンドロールで知った。
しばらく前に鬼か悪魔かという大批判感想を先に見てたので少しだけ身構えて見たけど俺は別にいいと思う。何もかも同じ材料与えられてこれ以上のものを作れる監督はこの世に1人もいないと思う。もちろんこれじゃないものを作ったその人はその人にしか作れないその人だけの告白を作っただろうけど、これより面白いかどうかは見ないと分からないと思うけど、無いんじゃないかどうか。引き出しの数を引用や模倣と例え責めるなら引き出しの数の少なさを容量の過多を残念だと思うべきとか。そう残念。この監督がそこで責められるなら他の人は引き出し少ないのねと俺は思う。引き出しの数と引き出す順番組み合わせのタイミングにおいてこの人は完璧に独自だずば抜けてるLFOのフリークっぽいな映像としょっぱなの松たか子パートから思ったけどその後ほんとに踊ってる生徒たちのシーン見て確信した。この監督はまじ凄い。俺は尊敬する。この映画には監督の好きなものしか映って無い。全場面、どこだっていいけど全場面どこでも一時停止してこの場面どこが好きと尋ねたらおそらく監督全部答える。秒単位で答える。もしかしたら指の動き髪の動きで答える。物凄くたくさんある自分の好きなものからぴったりなものを細かく細かく選びそう撮ったものがこれだ。その組み合わせはその人にしかできない上にここまで最上級の組み合わせにするのはこの監督にしかできない。などまじそんな感じ。だから尊敬する。好きなもんばっか炸裂させてるからだからこそ役者を全員これ以上ないレベルでかっこよく撮ったこの映画は本気で面白い。かっこいい画が先にあるからその画の中にいる役者は当然かっこよくなきゃいけない。悪い奴しかいないけど悪役がいない、図式化できないところが面白い、と言った友人がいるけどつまり出てくる全員がこの人こういう人と1行で言えない人ということだと俺は理解する。全員の何かの行動が作用して人が死ぬ。無関係者が1人もいない。松たか子娘のみがたったひとりイノセント。そういや今まで散々映画見てて背中がいいと思ったのはこの映画が初めてだった俺。雨に打たれてファミレス後にする岡田将生の背中だよあれめっちゃ良い。ていうか岡田将生良い。可愛いけど後半タンクトップだけど色気ねー毒殺撲殺ルナシー委員長に糾弾されてるときとか実にたまんねー。この人いい、と思った俺。あと修哉を置いて去っていく工学母の黒田育世の背中もまた良い。映画ではないこの人の色がこの人関連とこ覆ってる気がした。監督の想定したかっちょよい画を超えさらにかっこよい画にした場面があるとしたら多分この人んとこ。あとSE的に挟まれる誰かの囁きが超心地よいこの映画。原作読んだ人に尋ねたらファミレス後の突っ伏す松たか子は映画オリジナルだっていう話。泣いてからくだらないって言うやつ。凄いなと思うのは俺あれなんだろうと思っていくつか考えたけどそのいくつかってとこ。この映画全部というかほとんどそう。なんでこの人はここでこうってのを未読だけどおそらく原作以上にぼかしてる。増やしてる。それこそ映画の力で。こっちの想像力が云々で。
追記
貼った画像で女の子のほうですがこれが人生初のキスhttp://tenslives.blog70.fc2.com/blog-entry-2949.htmlだったという。それだけでこの監督信頼できると俺。輪姦される女優の演技ににケチつけて何度も撮り直し駄目で挙句人生経験が足りねえんだ経験しとけよと言ったhttp://runsinjirun.seesaa.net/article/180537965.htmlという溝口健二をなんか思い出した。