半分の月がのぼる空
俺この映画映画館で見たくて見たくてたまんなくてたまんなかったんだけど見れなくて昨日上の告白の直後にやっと見たそして泣いた泣くと思ってたたがやっぱり泣いたそら泣くこれに関しては役者がどうとかいや皆これもまた皆上手いんだけど役者とか映像とか監督とかそういうのは彼方に飛び、俺はちゃんとやってるだろう、とかもう一歩も歩きたくないんだとかそれだけでずたずたに泣く。好きなんですそういうの。例えば好きな女の子が難しい病気で男の子が言うわけだよし俺が医者になってその病気治すあのですね俺それだけで泣く。そういうのがたまんなく好きでそういうの見てぼろぼろと泣いた、ともうなんつかそれだけ。昨日の今日なのでいまんとこそんだけ。男性は女性の為に頑張ってほしい。あーあと大泉洋突っ伏して慟哭するとこが最強なんですがそれに匹敵するくらいいいと思ったのは高校生に責められてるとこあの高校生何者だろうあの人も凄く良かった、というのも、この映画の全てを要約をたったあんだけの登場場面にそこでのセリフに託された彼だが、見事にやってたと思う。それを受ける大泉の演技の素晴らしさにばかり目が行ったけど、かなりの尺を取って描かれた主役ヒロインの全てを全部そこでやれと言われたに等しいあの場面にセリフを違和感ゼロどころかそれ以上にやり切ったあの人偉い。偉い偉い凄いと思いました。まあそれすら含め全部やれよろしくというのが大泉洋であったわけでだから大泉洋あの場面もやっぱ超いいわけでバス亭で院長にキレるとことかもまじでいいわけでなんかもう全部良かったまじ泣いた。昨日。いやおととい。あと大泉が娘にそっけない6年も経ってあれはどうなのという意見に俺はこの場を借りて反論する。娘は妻じゃねえ。いや俺妻も娘もいないけどそれくらい分かる。とここで死ぬ程好きな作家の日記を思い出したので全文引用する。2005年の7月27日の日記だ。作家というのは田中哲弥さんだ。俺はこの人の本がほんと好きだ18年前からずっと多分一生好きだと思う今はもうすんごく汚くなった小学生か中学生かってときに買った何回読んだかわからん本にサインしてもらうのが夢の1つだ。新婚旅行するならするのならしたいが船に乗ってスイスに行きたい。

お通夜での出来事 7/27/05


 友人の奥さんが病気で亡くなった。残された娘はまだ五歳である。通夜には大勢の人が集まって、友人は落ち着く暇もない。夜半も過ぎやっと一段落したとき、疲れとともに妻を亡くしたという実感に襲われたのだろう部屋の隅でがくりと半ば眠るようにうずくまってしまった。まわりのみんなもなんとなく声をかけづらく重苦しい雰囲気に包まれた中、携帯電話の呼び出し音が鳴った。生気を失った顔でゆっくりとポケットから電話を取り出した友人は、ぎょっとしたように身を強ばらせた。
「えっ?」と大きな声を上げたので、そばにいた何人かが携帯電話を覗き込む。「嫁さんからや」と言う。驚いたことに亡くなった奥さんからメールが来ていた。「お父さん、元気出して」と書かれていた。
 どういうことだとみんなでどきどきしていたのだが、見れば少し離れたところにいた娘が、奥さんの携帯電話を握りしめて目に涙をためている。幼い娘が奥さんの携帯電話を使ってメールを送信したというだけのことだったのだが、居合わせたみんな笑っていいのか泣いていいのかよくわからなかった。


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