シリンダー世界111 (ハヤカワ文庫SF)

シリンダー世界111 (ハヤカワ文庫SF)


なんかすげー面白かった気がするので感想を書く。って一番印象に残ってんのってどこだ。あー、アンドレアという主役の女の人が確か死に掛けてるときに走馬灯場面、だったかでニューロンドン(職場というか所属組織の本部があるでけえコロニー)のお気に入りのカフェを想う場面で昼休みか何かに大量の書類を抱えてそこにいくということを思い出すんですがその諸々。あれ大変に好きです。ぐっと来ます。夜明けのヴァンパイアのアルマンみたいな感じなんだろう上司がなんであんなことしてたのかとかもうやばいっすあれも大好き。アンドレアさんのこと最初それこそニューロマンサーのモリィか攻殻草薙素子いや違うなそうそうアップルシードのデュナンみたいなのかーあんな感じで活躍すんのかーと思って読んでたら読んだら分かると思いますがなんか違う。まるで違うんです全然あんなんじゃないあんな武闘派ではないあんな独立部隊してない俺が読んでて再構築したアンドレア像は「現場暮らしが超長い超優秀だが出自ゆえに超左遷されてる20代後半美人キャリア官僚で幼女期のトラウマが宇宙規模に延々とどろどろなんていうか訓練はしてるがどっちかといえば頭脳派で管理部門なのに誰よりもできちゃうから身体動かしてこい営業行ってこい若いし」、なんですよこのアンドレア例えば誰だ思いつかない。役人ぽいがあれは役人なのか職務範囲的にその領域はBIGな公認会計士事務所てか巨大なコンサルタント会社か勤めたら死ぬ可能性もある地頭のある囚人しか試験受けた上でしか就職できないもうないんだっけブラックウォーターでユニバースな税務署なのに外郭団体か外部委託みたいなことしてんのに国連かやっぱり税務署みたいな役人やっぱり役人で業務内容は公安9課な参事官。大変に面白かったので読み終えてからもう一回頭から捲ったよ俺。なんでか知らないんだけど被害者2人シンシアとクリスティーナの性格を逆だと思ってずっと読んでて最後のほうであら?というのがあったのであとこの人この人のことどう言ってたっけとそれもあって確認したくてって。とのもあって。おそらくは2重の意味で幸せなことにリングワールドってのを読んだことないってのはあると思う絶対。読んだことあるんだろうこれの感想書いてる人がことごとくそこに文句つけてるからなー読んだことなくてまじで良かった。あーあとこのトラウマ美人キャリアがなー読んでるこっちはわくわくどきどきしながら読んでるわけですが仕事とはいえあんまりな目に合いまくるのが良い。何回吐いたアンドレア。あとこれはネタバレなんだろうか。ちょっと他にあんまなくねえって感じに有形無形に実はこう陰に日向にあーネタバレだ言わない。言わないが超応援してるから超頑張れアンドレアって俺は思った。この親父なんかエロい嫌い、と美人管理官じゃない美人参事官でトゲトゲアンドレアからうんこみたいな扱いされる管理職の人出てくるんですがあの人もお疲れ様ですお仕事頑張って下さいって感じだったよずっと。なんつうか、シリンダー世界111がなんのために存在するのかってのはあるだろうさ。思うにアンドレアの為だと俺は思うね。最初の贈り物ってシリンダー世界111そのものじゃね。ブリンゲンのこと勘違いしてるよとか言う全能にもほどがある人間より人間味のあるAIソースなので絶対そうだと思うね。あれはほんとごめんって思ったんだぜ。あー。いろいろと過去のSF名作を既読な人は読むと憤慨するらしいので読まないほうがいいですきっといいんじゃないすかなんも知らない俺のように例えば踊る大捜査線とか相棒で本庁から偉そうな美人が来た!という話が好きなら読んだほうがいいです。気の強い美人がゲロと粘液でどろどろになりながら頑張ります。シャワーも浴びます。美人が探偵で推理し解決します。映像上で爆発とかします。フォークを使ったらスプーンを取りに行きます。なんでそこまで責められんだろあれまああと美女揃いなこのコロニーで割と描写がイベント・ホライゾンですフォークとスプーンどころではないあとSFってこうセックス開放的ってありますがイメージですが、そうじゃない特に女性当然いるよねーみたいな。ていうかどんだけ未来でもなんねーよそんな開放的に馬鹿じゃねえみたいな。当然作者男性よねやーね馬鹿みたいな。あーそうだこの本の謝辞いいよ。謝辞の最後妻に書いてるんけどあれすっげえいい。凄く好き。俺男だけどあんなん誰か女性に書かれてえ。