京都地検の女』
土曜に昼間再放送してたのを見てたんだけどあまりにもあまりにも本当に最高に素晴らしい遣り取りがあったので忘れないように書く。蟹江敬三が「そうかあいつはこう行動したと思ったからさっき君はそんなことをして今からこうしようと思うのか」こうとかそうとか全部ちゃんと言ってんだけど、名取裕子に言うんだけどそれを言われて名取さんが確かこんなことを言うんだけど「ああ、どうして全部説明しちゃうのよ!」その後というか蟹江敬三が言うまでもなくそうだろうなって思うわけですがその通りに次に行くけどそのシーン見て思わずうおおおと低い声で唸った興奮した。すっげえよこの遣り取り。俺は凄いと思う。何もかも説明すんのが日本ドラマの海外ドラマと違うとこ、と鬼の首を取ったように断言しだから駄目なんだよーとか思ってましたがこれ見てすいません生きていくのが辛くなりました。クズでした。なんて俺はぺらい。うすっぺらい。映像なんだから映像の力があるだろう、というのがあります。もっと人間の想像力を信頼しろとかそういうの。でも人間なんだから口があんだから使え口、というのもあると思った。思ったんです。五感全て備えた視聴者観客に何を言われようとその何かどこかが欠けた人にも届くようにありったけ努力してる積み重なったこの国にしかない最高の職人技を見てるんだ俺は、とハッと気付きました。と思いましたがそれもまたぺらぺらな俺のこう。でもこれその結晶どころかもうひとつ上に行ってたと思う。あとこのこれ俺が見たやつたまにそういうのあるんだけど被害者が途中でクズと判明し最後のほう話から消失する類の。「私に傘を貸してくれた二人目のひと」って話だったのか。いやこの話面白かったよ。かなり面白かった。夜の境内で雨の中ずぶ濡れに血塗れたナイフ持った画、差し出される傘、嗚咽、軒下でぐっとくる会話。その後結末近く「一度だけ疑ってしまった。すまないと謝っていたと伝えてください。人を信じたらどうなるのか試したかったんです」みたいなセリフがあったけどこれ良かった。被害者これで完璧に飛んだ。そのセリフ言ったの本田博太郎の子息。え。今知った。そうだったのか上手かったっす。あと血塗れナイフin境内な女性は末永遥て人名前聞いたことあるこの人もまた上手かった綺麗だった。ていうかあれだ俺いい回見たんじゃないのこれ。他にすることあったのに全部見ちゃったくらい凄く良かった。得した気分。脚本は岩下悠子て人か。覚えとこ。