マーターズ

マーターズ [DVD]

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見終わったあとにつらつら検索してて中国の有名な身体をちょっとづつ削ぎ落とされる刑罰の写真がこの映画出てくるんですがこの写真に関連して監督にバタイユの影響ってあります?と聞いた記者のやりとりどっかで見て「ないです。映画公開してから人に指摘されてふーんと思いました」と監督答えました、みたいなやりとりを読みふーんと思う。記者すごい。や、エロスの涙って本に挿絵として出てくるんすよ。つーか

神聖な恍惚と極度の恐怖という二つの完全な対立物は同一のものだ
供犠の中にある宗教的恐怖が エロティシズムの深遠にある
バタイユ

モロですね。これ↑はエロですがっていうかタナトスと対比されるエロスという意味でおっぱいおっぱいなエロではないのですよというかそういうというか記者すごくね。エリアーデの顕現に似た何かを人工的に、「ていうか全部あれだキリスト」とは一緒に見た人の弁ですが写真も目的も、超インパクトあるおばちゃん言います。「目を見なさい。目を」斜め上向いてるあれね。そっくりね。いや全く語られませんが目的はそれだろうとこの映画は謎目的はつまりそれでしょうと。ていうかですが、ほんとにそうだったのかしらばっくれたのかは知りませんが別アングルで別メディアでつまり映画でエロスの涙みたいなのを2時間弱で再現した監督すごくねってそういう話です。いやいや、いや、いつの時代もそうであって廃れなくて記者もバタイユも監督もすごくないというか凄いのはそのなんでやねんという認識というか(キリストが悪い)。廃れねーなー。苦痛+苦痛+苦痛+∞=(*゚∀゚)=3みたいなん。凄いのはそこだ。エロいのも。別の映画でポール・ベタニーばしばし自分を鞭打ってましたが、あれね。そうやって見ると可哀想でしたがリュシーもそうでしたね。なんというか、本気で嫌がってるレイプものの映像を見てそれが本気を通り越してまとも、つまりやらせでは無い映像で嫌がり度が限界を超えた女性の表情(ほとんど無表情)を推し進め(斜め上)苛むその時間千倍にして得られる表情(なんかもう違うもの見てる)をさらに超えたところ、とでも言おうか。しかしなんで女性だったんでしょーね(エロいから監督男だからに千票)そもそも身体の構造的に受容構造アドバンテージ、とか思い、じゃあキリストどうやねん、とも思った。そこんとこはあっさり実験の結果とか言って流してたけど。まあ。強制収容所、とかあれですが、坊主頭でガリガリで身体腫れ上がって打ち身だらけ、てエロいも何もねーよと思う。生まれたままの姿、ていい方面の形容詞というか悪い方向で聞かれませんが、新生児室にいる赤ん坊に個性も何もねーよという意味でなるほど人間性剥奪、て思う。スタートライン一緒とかそういうあれで人間そのものの何かを引き出す為にはしょうがないのか、とも思う。あー。いやあれね、一緒に見た人は面白かったと言ったんだ語るべき切り口が一杯あってと象徴だらけの映画とか、しかし、俺は、えー、みたいな悔しさとともにこれ書いてる訳です。こう、かろうじて思ったのはなんつうか、自分のことばっかり喋る奴はもてねえよ、とかそういう。なんか。正直、後半の飯ぶん殴る飯ぶん殴るのインターバルにはある種の静謐さがあると思いました。前段階として。全スケジュールが決まってる修道院みたいな、と書いてやっぱまんまだよなあと思う。規則正しい何かの繰り返し、とはつまり再帰とか円環と言うか永劫永遠にそれやった末にそれを打ち破る可能性を求めるだからやる、雪山で小屋でぐるぐる回るあれは元ネタがあるんだよ(忘れた)みたいな。みたいな。